2010年07月04日

黒いバウム

 「良い匂いがするので買ってきた」自宅に帰り着く早々、何やら袋から取り出しつつ

 私の奥様が嬉しそうにそう言う。何を買って来たのかと目を凝らすと、今、巷で噂の

 「紀州・黒江バウム」ではないか・・・・そんなに香ばしい匂いでもするのかと怪訝

 そうな私の顔を察知して、こう言うのです。

  「漆の匂いが良いので、ついつい・・」     

 何っ!? 漆の匂いが・・・

  「子どもの頃あまり好きな匂いではなかったんやが・・」と箱に鼻をあてる。   

 やっぱり、黒江生まれの黒江育ちですね。

 地元のお人には先刻承知ですが、海南市は黒江川端通り南側の裏路地、町並みの一角

 に江戸時代の塗師の家を使用して器職人たちが作った実用品から工芸品までの塗り物

 や手作り雑貨など展示・販売しているのが「黒江ぬりもの館」なのである。

   

 事情により一時閉館したが、有志らが運営組織の新たな体制でスタート。江戸時代の

 漆器職人の家をそのまま利用し、カフェコーナーも併設。レトロな雰囲気の中でコー

 ヒーやら紅茶やらケーキやらおまけにランチも楽しめると言う。さらに、個人でも利

 用できるギャラリースペース、 根来塗研ぎ出し体験や一閑張り体験ができるという

 から結構に遊べる?

 さてさて、私の奥様と同じ黒江生まれの黒江育ちの 「黒江バウム」でしたね。

 私の奥様が中身より(失礼)お気に入りの箱の色は赤溜色ですが、黒江に代々伝わる

 紀州黒江塗り四ッ目文庫の化粧箱で、格調ある赤溜と黒色の二色がある。

   

 奥様の狙いである空箱は、その後もずっと使える収納箱となる。これなら、センスの

 あるお洒落な人への贈り物のも気が利いていますね。でも中身優先?のお方は普通の

 紙のパッケージでいいらしい。だってちょっと高めになりますからね。ちなみに本体

 のサイズ直径14センチ高さ4センチ1.600円・箱つき2,500円(内税)

   

 さてさてさて、紀州黒江バウムですね。黒い色は食用の紀州備長炭を使ってのことだ

 から心配無用。それに、地鶏紀州梅鶏のたまごを使ったとか聞きました。味的には、

 良い意味のクセが欲しいなぁ~

 これも私の好みですが、表面の砂糖コーティングはもう少し多めでいいなぁ~

   

 漆器の良さと美味しさの協同バームクーヘンです。

 ところで、黒いバウムは何からの発想なんだろう・・・漆の黒?  黒江の黒? 

 それをだすのに炭の黒?

   

[ 榊原のりあき ホームページ ]
http://www.cypress.ne.jp/sakakibara/  


Posted by サンマルクン at 17:26Comments(2)