2010年12月15日

別腹、食べる・・

 商売繁盛・縁結びなど庶民信仰の寺、大阪・道頓堀から千日前に折れてすぐ西側にある飲食店街

 いわゆる“法善寺横丁”の中央付近に歌や映画で有名な「法善寺」がある。ご本尊は阿弥陀如来

 だが、境内にある金毘羅堂、水かけ不動(西向不動明王)への庶民の信仰は篤く、商売繁盛や芸

 事上達、縁結びなどを願って、地方からの参拝者も多い。また同横丁の露路には『夫婦善哉』の

 文字碑、西田当百の川柳碑もある。

         別腹、食べる・・
         別腹、食べる・・

 息子の勤務の都合で何かと大阪に行くことが多くなった。先日も南港のインテック大阪に出かけ

 た際に待ち合わせをして昼食を共した。 あちらこちらウィンドーショッピングした後「別腹、

 食べる・・・?」

 水かけ不動さんお直ぐ横にある「夫婦善哉」へ・・・そうです!甘いもの好きです。

         別腹、食べる・・

 いただいたパンフレットに書かれていますが、明治十六年法善寺境内に、ちょっと変わった善哉

 屋が開店。

 文楽の太夫、竹本琴太夫こと「木文字重兵衛」という人がはじめた「お福」という名のお店です。

 何が変わっていたかというと、一人前なのに二杯のお椀に分けて善哉が出てきたからです。

 「へぇー、こら変わっとる。なんで二つや」。聞かれると、実際にお店を切り盛りしていた重兵

 衛の妻「こと」と娘「かめ」はニッコリ笑って「おおきに。めおとでんね」と答えたといいます

 実際は、二つのお椀に分けた方がたくさん入っているように

 見えると考えたからなのですが、これが大当たり。その後の「夫婦善哉」へと繋がっていった・・・

         別腹、食べる・・

 関西では、こしあんで作った汁物を「お汁粉」と呼び、粒あんで作った汁物を「ぜんざい」と呼

 びます。「ぜんざい」は丸餅を焼かずにそのまま入れ、「お汁粉」は焼いた四角い餅を入れます

 また関東で「ぜんざい」と呼ばれる餅などに餡を添えた物は、関西では「亀山」と呼びます。

 夫婦善哉は、カップルで食べると円満になれるということで話題を呼びました。ちなみに、一人

 で分けて食べるものではありません。二椀で1人前なので、分けて食べると縁起が悪いのです。

 カロリーは、二椀でも約278キロカロリー。天然の甘味と言うのか雑味はなく胃に堪えない。

 甘いものが少し苦手な息子にも高評でした。

 お店で先ず出されるお茶が美味しいのだ。宇治の煎茶ですな。。肝心要の小豆は、丹波の高級小

 豆・丹波大納言を使用、八時間かけて釜で炊いたのち、一日寝かせます。こうすることで、大豆

 に砂糖が程良く浸透して、しっかりした甘味が出るとともに、一粒一粒にハリとコクが生まれる

 からだそうです。私たちの前に供するときは、二段階に分けて温める。低温の鍋に入れ、徐々に

 加熱。その後に雪平鍋で熱々に・・・

 そうすることで、小豆の形や甘味を損なうことがないのだそうだ。やはり、美味しさは手間隙、

 心ですね。口直しに、北海道道南産天然混布の塩昆布も・・・法善寺横丁名物のひとつとして、

 これからも後世にまで受け継がれていくことでしょうね。

 手間隙と心、美味しさの800円は如何ですかな?


[ 榊原のりあき ホームページ ]
http://www.cypress.ne.jp/sakakibara/





Posted by サンマルクン at 18:24│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。