2010年09月22日
今宵の月
天気予報では、現在活発な雨雲が東北から北陸、山陰にかかっているそうで秋雨前線の
南下とともに、この線状の活発な雨雲も南下ということで、すでに曇り始めました。
明日は雨模様ですね。これで、気候がかわり「秋」になるのだろうか・・?
今日も暑い一日だったが・・そんな暑い一日でも暦は「中秋の名月」
陰暦で8月15日の月を「十五夜」「中秋の名月」などといいます。陰暦では1~3月
が春、4~6月が夏、7~9月が秋、10~12月が冬です。そこで8月は秋の中の真
ん中の月なので「中秋」と呼ばれるのです。
古来、日本人は月をめでて来ましたが、やはり満月が一番美しいものとされました。そ
の中でも中秋のこの時期は空気が澄んでいて、最も美しい満月が見れるということで、
平安時代初期に、この日月を見ながら宴会をする風習ができたのです。これは観月宴と
か月の宴と呼ばれ、当時は月を見ながら即興で和歌を読み、その出来をみんなで評価し
あって酒を飲んで楽しんだようだ。 この行事が定着し始めると、月の見える所にすす
きを飾り、月見団子、里芋、枝豆などを盛り、お神酒を供えるようになります。
中秋の名月は色々な名前で呼ばれました。今宵の月「今日の月」ともいいますが、しば
しばこの言葉は中秋の名月を指します。望月夜、満月ということですが、やはり特に中
秋の名月を指します。 三五の月 3×5=15で、十五夜。日本人はこういう言葉遊び
が好きですね。 名高き月 端正の月、この日は月を見たい訳ですから天気が良いのが
一番助かります。これは「良夜」と呼ばれました。また少し雲が出ていて、時々雲に隠
れたりするのもなかなか風流です。しかし雲が厚くて完璧に見えない場合はどうしよう
もなく、これを「無月」、更に雨まで降っているのは「雨月」といって残念がり、そう
いう場合は十六夜(いざよい)、十七夜(たちまち)、などに期待を掛けました。
ところで、中秋の名月は満月ではない!?中秋の名月というのは、陰暦8月15日で、
つまり新月から14日後をいうわけなのですが、新月から14日立っているからといっ
て、必ずしも満月になるわけではありません。地球も太陽も楕円軌道を回転しているの
で必ずしも一定の速度で動くわけではなく、更には新月が夜中の0時ジャストに起きた
のでも無い限り、その分のズレも生じる訳です。
月見は中国の中秋節の影響で始まったものとされます。中国では月餅をこの日食べてい
たのですが、日本に来ると月見団子に変わってしまったようです。しかし、この月見が
民間に定着するにあたっては、やはりその基礎となる習俗がありました。これが初穂祭
つまり秋の収穫祭であるとされます。
春から手を掛けて育てた作物が秋には実り、人々に大事な食料をもたらしてくれます。
日本人はこの自然の恵みに感謝してこの時期いろいろな祭を行いました。特にこの時期
に多く祝われたのは里芋の収穫で、そのため、月見に里芋を供える風習ができ、この名
月を「いも名月」とか「いものこ誕生」と呼ぶ地方もあります。
さて今夜、我が家からは曇り空で「中秋の名月」は見られそうにない「無月」です。で
も、夕暮れ時マリナシティーから東の空に上がった月を眺めることができた。
[ 榊原のりあき ホームページ ]
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Posted by サンマルクン at 20:22│Comments(0)