2010年04月04日
甘 茶
春、本来の暖かさと青空が広がりました。
海南市の南には藤白山(長嶺)があり、その裾野に山田という地区があります。
そこには「山田のお釈迦」で知られた菩提寺があり、4月になると、「はなまつり」とい
う行事が行われています。各地で行われるこのお祭りは、お釈迦様の誕生をお祝いするも
ので、お寺が中心となって開かれ
ます。灌仏会、仏生会、降誕会、浴仏会、龍華会などとも言われ、お誕生日である旧暦4
月8日前後に開催されます。
はなまつりには、花で飾った花御堂という小さなお堂がつくられます。お堂の中には甘茶
で満たされた桶が置かれ、その中心には右手を上に、左手を下にした誕生仏という仏像が
安置されます。お参りするときには柄杓を使って誕生仏の頭へ甘茶をかけてお祝いします
お参りが済めば、メインイベントである「餅投げ」が行われる。約束の時間ともなると、
あちら、こちらからと老若男女が集まり始める。ところで、この、落ち投げなかなか気を
使います。だってね! 「さかきばらさ~ん!こっち、こっち」と声がかかる。でも、公
平平等がモットーですからね。できうる限りに行き渡るように投げないと・・・餅投げ、
菓子投げ・・・餅拾い?、菓子拾い?皆さんお好きですね。

「天上天下唯我独尊」・・お釈迦様が誕生したとき、天から甘い露が降り注いで身体を清
めました。するとお釈迦様はすぐに立ち上がり、7歩進んで右手で天を指し左手で大地を指
し「てんじょうてんげゆいがどくそん」と言ったそうです。これは、「この世に自分より尊
いものはない。つまり人間ひとりひとりが一つしかない命をいただいている尊い存在である」
いうことを意味しているのだそう。このときの立ち姿が後に誕生仏といわれるようになりま
した。
甘露になぞらえて甘茶を釈尊像にかけるのですが、硯に入れてすれば書が上達するというか
ら、私も下手な字の練習の時に入れて見ようかな。。でも、そんなには、甘くはないか?
[ 榊原のりあき ホームページ ]
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Posted by サンマルクン at 22:06│Comments(0)